税金を払っていない中学生にも、「税についての作文」を書く意味がある
毎年この時期になると、中学3年生には学校から「税についての作文」という課題が出されます。
松戸市内の中学校でも、夏休みの宿題として取り組む生徒が多く、当塾に通う河原塚中学校、和名ヶ谷中学校、松戸第六中学校、松戸第五中学校の中学3年生からも、
「税金について何を書けばよいか分からない」
「まだ働いていないから、税金を払ったことがない」
という声をよく聞きます。
松戸市で小学生・中学生を指導する塾として、生徒たちと毎年この課題について話しますが、税金を自分とは関係のないものだと考えている子は少なくありません。
確かに、中学生は働いて給料を受け取っているわけではありません。
所得税や住民税を自分で納める機会もないため、税金を身近に感じにくいのは当然です。
生徒たちに聞くと、
「買い物をしたときに消費税を払っているくらい」
と答えることもあります。
しかし、本当に中学生や小学生は、税金と関係がないのでしょうか。
|公立学校で学べることは、当たり前ではない
公立の小学校や中学校では、基本的に授業料を直接支払わなくても学校に通うことができます。
しかし、学校を運営するためには、多くのお金が必要です。
先生方の給与、校舎や体育館の整備、机や椅子、黒板、エアコン、パソコン、タブレット、図書室の本など、学校生活に必要な環境の多くは、税金によって支えられています。
小学生が使う教科書も、中学生が使う教科書も無償で配布されていますが、誰かが無料で作ってくれているわけではありません。
社会で働く大人たちが納めた税金によって、子どもたちの学びが支えられているのです。
稔台小学校、和名ヶ谷小学校、河原塚小学校、東松戸小学校に通う小学生も、河原塚中学校、和名ヶ谷中学校、松戸第六中学校、松戸第五中学校に通う中学生も、毎日、税金によって支えられた教育環境の中で勉強しています。
つまり、子どもたちは税金を納めていないから、税金と無関係なのではありません。
むしろ、税金によって支えられている立場なのです。
|医療費にも税金が使われている
税金が使われれているのは、学校だけではありません。
子どもが病気やけがをしたとき、医療機関を受診しても、窓口で支払う医療費が無料または少額になることがあります。
これも、医療保険制度や自治体の子ども医療費助成制度によって支えられているからです。
道路、信号機、公園、図書館、ごみ収集、消防車、救急車なども、税金によって維持されています。
普段は意識しないかもしれませんが、私たちは毎日の生活の中で、さまざまな公共サービスを利用しています。
「自分は消費税しか払っていないから、税金のことは分からない」
そう考えるのではなく、自分が税金によって何を支えてもらっているのかを考えることが、「税についての作文」を書く第一歩になるのではないでしょうか。
|学校のものを大切にすることも、税金を考えること
学校にある机や椅子、教科書、タブレット、校舎の設備は、社会全体のお金で用意されたものです。
机に落書きをする。
椅子を乱暴に扱う。
タブレットを雑に扱う。
教科書をすぐになくす。
エアコンをつけたまま窓を開ける。
こうした行動は、単に学校のものを雑に扱っているというだけではありません。
保護者を含め、多くの大人が納めた税金によって用意されたものを無駄にしていることにもなります。
税金について考えると聞くと、税金の種類や税率など、難しい内容を調べなければならないと思うかもしれません。
しかし、小学生や中学生であれば、まずは学校のものを大切に使うことから考えてもよいと思います。
稔台小学校、和名ヶ谷小学校、河原塚小学校、東松戸小学校の皆さんも、普段使っている教科書や机、学校の設備が、どのようなお金で用意されているのかを一度考えてみてください。
|昔は、小学校卒業後に働く子どもも珍しくなかった
現在の日本では、小学校と中学校の9年間が義務教育です。
子どもが中学校へ通うことは、今では当たり前のように感じられます。
しかし、昔からすべての子どもが現在と同じように学校へ通えていたわけではありません。
かつての日本では、家庭の事情によって、小学校を卒業した後に働き始める子どもも珍しくありませんでした。
家計を支えるため、進学したくても進学できず、工場や農業、商店などで働く子どももいました。
現在でも、世界に目を向ければ、経済的な事情や紛争などによって、学校へ通いたくても通えない子どもたちがいます。
学べる学校があること。
教えてくれる先生がいること。
教科書や机が用意されていること。
毎日安心して勉強できること。
これらは決して当たり前ではありません。
|税についての作文で考えてほしいこと
税についての作文は、税金の種類や税率を調べて書くだけの課題ではありません。
自分が社会の中でどのように支えられているのか。
税金によって、どのような生活が成り立っているのか。
将来自分が税金を納める立場になったとき、どのような社会であってほしいのか。
そうしたことを考えるきっかけになる課題です。
河原塚中学校、和名ヶ谷中学校、松戸第六中学校、松戸第五中学校の中学3年生の皆さんも、作文のテーマに迷ったら、まずは自分が毎日使っている学校の設備や、普段受けている公共サービスについて考えてみてください。
「税金なんて払っていないから分からない」
そう思った人ほど、毎日通っている学校を見渡してみてほしいと思います。
校舎も、机も、教科書も、先生方の授業も、決して当たり前に存在しているものではありません。
多くの人に支えられて学べていることを知り、学校のものを大切にし、真剣に勉強する。
それも、小学生や中学生にできる、立派な税金への向き合い方だと思います。
|松戸市の塾として、生徒たちに伝えたいこと
私たちは松戸市で小学生・中学生を指導する塾として、勉強のやり方や成績の上げ方だけを伝えたいとは考えていません。
なぜ勉強するのか。
なぜ学校に通えることが恵まれているのか。
社会の中で自分がどのように支えられているのか。
そうしたことを考えることも、子どもたちの成長にとって大切です。
塾に通って勉強する時間も、学校で学ぶ時間も、決して無駄にしてほしくありません。
せっかく税金によって整えられた学びの環境があります。
その環境を大切にし、今年の夏休みも、一つひとつの課題に真剣に取り組んでいきましょう。