六実中の定期テストで何が起きた?450点近く取っても学年21位になった理由
今回の六実中の定期テストは、これまでとは大きく異なる形式で実施されました。
5科目を1日で実施し、試験時間は各科目35分。
一般的な中学校の定期テストでは、1科目50分前後の時間を設け、複数日に分けて実施することが多いため、今回の六実中の形式に戸惑った生徒や保護者の方も多かったのではないでしょうか。
六実中の生徒を指導している学習塾も、今回のテストにどのように対応するべきか、かなり悩んだはずです。
|他の松戸市内の中学校は普段通り
Radar Chart勉強ジムでは、六実中以外にも、
・松戸第五中
・牧野原中
・河原塚中
・松戸第六中
・松戸第一中
・和名ヶ谷中
など、松戸市内の複数の中学校の生徒を指導しています。
しかし、これらの中学校では、今回も普段と大きく変わらない形式で定期テストが実施されました。
なぜ六実中だけが、35分×5科目を1日で行う形式になったのでしょうか。
結果を確認していくと、さらに気になる現象が起きていました。
|450点近く取ったのに、学年順位は21位
勉強ジムには、これまでの定期テストで毎回学年5位以内に入っている生徒がいます。
今回も、その生徒は5科目で450点近い点数を取りました。
点数だけを見れば、いつも通りの非常に良い結果です。
ところが、学年順位はまさかの21位。
これまで一桁順位を続けてきた生徒にとって、初めての二桁順位となりました。
「450点近く取って21位ということは、100点近い点数を取った生徒が学年に何人もいるのだろうか」
結果を見たとき、まずそのように感じました。
もちろん、学年全体の学力が大きく伸びた可能性もあります。
ただし、この生徒の直近の千葉県統一模試の偏差値は68です。
校内の定期テストでは21位。一方で、より広い範囲の受験者と比較する模試では偏差値68。
この差は、どこから生まれたのでしょうか。
|今回のテストは「暗記した量」で差がつきやすかった可能性
一つ考えられるのが、今回の定期テストが、知識や暗記を中心とした出題になっていた可能性です。
試験時間が35分になると、通常の50分テストと比べて、出題できる問題数や問題の構成が限られます。
じっくり考える記述問題や、複数の知識を組み合わせる思考問題よりも、短時間で答えられる知識問題が増えやすくなります。
その結果、
「内容をどこまで深く理解しているか」よりも、「テストに出る部分をどれだけ正確に覚えたか」
が点数に反映されやすいテストになります。
問題数が少なければ、わずかなケアレスミスも順位に大きく影響します。
仮に上位層の多くが90点台後半に集中していれば、1問、2問のミスだけで、順位が10位以上変わることも考えられます。
つまり今回の六実中の定期テストは、純粋な学力差というよりも、暗記の正確さとミスの少なさによって順位が大きく動くテストだった可能性があります。
|コロナ禍の六実中でも似たことがあった
私は過去にも、六実中で似たような経験を一度だけしています。
それは、コロナ禍で学校が休校になった時期の定期テストです。
当時は学校で通常通りの授業を進めることができず、自宅学習で取り組んだ問題を中心にテスト範囲が設定されました。
その回のテストも、知識を答える問題が多く、覚えているかどうかで点数が決まりやすい内容でした。
勉強ジムには、定期テストで毎回学年1位を取っていた生徒がいましたが、その生徒が唯一、学年2位になったのがこのテストでした。
テスト後、本人が、
「一問一答の問題が多かった」
と話していたことを今でも覚えています。
もちろん、学年2位でも十分に素晴らしい結果です。
しかし、普段は理解力や応用力で差をつけている生徒でも、暗記問題の比率が高くなると、他の生徒との差が縮まりやすくなります。
今回の六実中の定期テストにも、それと似た特徴があったのではないかと考えています。
|「順位が下がった=学力が下がった」ではない
今回の結果で最も注意したいのは、順位だけを見て、
「以前より学力が下がった」
「勉強方法が間違っていた」
「周りの生徒に大きく追い抜かれた」
と判断しないことです。
定期テストの順位は、問題の難易度や平均点、出題形式によって大きく変わります。
難しい問題が多いテストでは、理解力や応用力の差が点数に表れやすくなります。
反対に、基本的な知識問題が多いテストでは、高得点者が増え、上位層の点数差がほとんどなくなります。
その場合、450点近く取っていても、数問のミスによって順位が大きく下がることがあります。
今回のようなケースでは、校内順位だけで学力を判断するのではなく、
・科目ごとの得点
・間違えた問題の内容
・学校平均点
・模擬試験の偏差値
・応用問題への対応力
などを総合的に確認する必要があります。
|暗記が不要なわけではない
ここで誤解してほしくないのは、暗記中心の勉強に意味がないということではありません。
英単語、漢字、理科や社会の重要語句など、学習には暗記が欠かせません。
定期テストで高得点を取るためには、学校のワークや授業プリントを繰り返し、知識を正確に定着させることも重要です。
ただし、覚えた知識だけで対応できるのは、基本問題が中心のテストまでです。
高校入試や模擬試験では、覚えた知識を使って考える力や、初めて見る資料や文章を読み取る力も求められます。
定期テストで高得点を取るための勉強と、高校入試に対応するための勉強は、完全に同じではありません。
だからこそ、学校のテスト結果だけで一喜一憂せず、模擬試験なども活用しながら、本当の学力を確認していく必要があります。
|六実中の次回テストに向けて
今回のテスト形式が一度限りなのか、今後も続くのかは、現時点では分かりません。
ただし、同じように35分で実施されるのであれば、次回以降は対策方法を少し変える必要があります。
知識を覚えるだけでなく、
・短時間で正確に解く練習をする
・見直しの時間を確保する
・ケアレスミスの原因を確認する
・学校ワークやプリントの細かい部分まで覚える
・問題を見た瞬間に答えられる状態まで繰り返す
といった準備が、これまで以上に重要になります。
一方で、定期テスト対策だけに偏りすぎてしまうと、模擬試験や高校入試で必要な思考力が育ちません。
定期テストで点数を取るための勉強と、高校入試に向けて学力を伸ばす勉強。
この二つを分けて考える必要があります。
今回の六実中の結果は、点数や順位だけでは、その生徒の本当の学力を判断できないことを改めて示す結果だったと感じています。
Radar Chart勉強ジムでは、学校ごとの定期テストを分析しながら対策を行うと同時に、模擬試験や高校入試でも通用する学力を身につけられるよう指導しています。
定期テストの順位だけではなく、その先の高校入試まで見据えて学習を進めることが大切です。